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■アニメ「めぐみ」の指導事例と拉致問題啓発演劇公演
◎松原成文
   続きまして、アニメ「めぐみ」の指導事例と拉致問題啓発演劇公演について伺います。昭和52年11月15日、当時中学校1年生だった1人の少女が学校からの帰宅途中に忽然といなくなりました。その朝、家族と一緒に食事をしたのが家族との最後の時間となってしまいました。北朝鮮の工作員に拉致された横田めぐみさんであります。以来41年、拉致被害者家族の苦しみ続ける戦いが続いております。拉致問題解決に向け、一刻の猶予も許されません。アニメ「めぐみ」は拉致された事件を題材に、残された家族の苦悩や、救出活動を描いた25分のドキュメンタリーアニメでありますが、政府拉致問題対策本部では、拉致問題の啓発について、特に映像による広報が効果的と思われる若年層の理解を求めるため、DVDを全国の小中高等学校に配付をしております。本市の小中高等学校及び特別支援学校におけるアニメ「めぐみ」のDVD活用の割合を伺います。また、活用した授業、教科の狙い、授業の展開、児童生徒の反応、指導上の留意点をそれぞれお伺いいたします。
◆教育次長(石井宏之)
 アニメ「めぐみ」についての御質問でございますが、初めに、アニメ「めぐみ」の活用割合でございますが、昨年度に活用した学校数の割合は、小学校は約21%、中学校は約23%、高等学校は約22%、特別支援学校は25%でございます。次に、アニメ「めぐみ」は、小学校では主に道徳、中学校、高等学校では主に国語や社会の公民的分野の授業の中で視聴し、学習しております。また、特別支援学校では活用方法を検討するために教職員が視聴したものでございます。道徳では家族が相互に温かい信頼関係や愛情で結ばれているという家族愛に気づくことを狙いとしており、授業者は家族の心の痛みに共感する心を育むように留意しながら授業を進め、児童からは、めぐみさんが早く家族のもとに帰ってきてほしいですなどの感想が出ております。社会の公民的分野においては、国際社会の一員としてよりよい社会を築いていくために解決すべきさまざまな課題について考えることを狙いとし、授業者は生徒が事実を客観的に捉え、さまざまな視点から考えられるように留意しながら授業を進めており、生徒からは、考えたことを話し合ったりレポートにまとめたりする学習を行う中で、安全・安心な社会とはどのような社会なのか考え続けていきたいですという声が聞かれました。国語では社会生活の中から題材を選び、伝えたいことを明確に書くということを狙いとし、授業者は客観性や信頼性の高い資料を適切に使用することに留意しながら、生徒は文章にまとめる学習を行っております。一部の学校では政府拉致問題対策本部が主催する作文コンクールに応募し、入賞した生徒の作品もありました。その作品では、自分だったら、家族だったらと身近な人に置きかえることが大切だと思いましたといった感想が述べられていました。今後も児童生徒が拉致問題に関心を持ち、風化させてはいけないという気持ちを持つことができるよう、各教科等の中でアニメ「めぐみ」の効果的な活用について普及啓発に取り組んでまいります。以上でございます。
◎松原成文
 続きまして、市民文化局長にお伺いいたします。北朝鮮による横田めぐみさんの拉致事件を題材にした「めぐみへの誓い―奪還―」という舞台劇が全国で上演されていますが、上演の目的及び内容、本県におけるこれまでの上演の状況について伺います。
◆市民文化局長(向坂光浩)
拉致問題啓発舞台芸術事業についての御質問でございますが、本事業につきましては、国民が拉致問題への認識を深め、拉致問題の悲劇を心から理解していただく一助とすることを目的として、平成25年度から政府拉致問題対策本部と地方公共団体との共催により実施しているところでございます。次に、劇の内容につきましては、当時中学校1年生であった横田めぐみさんが新潟の海岸で拉致されたときから現在に至る拉致問題の経緯や、拉致被害者の北朝鮮での生活、御家族が拉致問題に立ち向かう姿等を描いたものとなっております。次に、神奈川県における上演状況についてでございますが、平成26年度は神奈川県立青少年センターで、平成30年度は寒川町民センターで、これまで2度上演されたところでございます。以上でございます。
◎松原成文
 本市には横田めぐみさんの御両親もお住まいになっておるわけであります。こういった演劇を本市でも実際に取り組むべきだと思うのでありますけれども、市民文化局長に、本市での上演の可能性についてお伺いいたします。
◆市民文化局長(向坂光浩)
 拉致問題啓発舞台芸術事業についての御質問でございますが、本市では、北朝鮮当局により拉致された被害者の家族の支援と拉致問題に関するさまざまな啓発を行っており、本年度につきましては、政府拉致問題対策本部との共催により、令和2年1月21日にカルッツかわさきにおいて、舞台劇「めぐみへの誓い―奪還―」を上演する予定となっております。なお、上演時間等につきましては、現在、拉致問題対策本部と調整を進めており、詳細が決まりましたら、多くの方々に御来場いただけるよう周知啓発に努めてまいります。以上でございます。
◎松原成文
 ありがとうございます。令和2年1月21日にカルッツかわさきにおいて舞台劇「めぐみへの誓い―奪還―」を、拉致問題対策本部と共催になるのですか、上演する予定になっているということでございますので、どうぞ多くの皆様が見ることができますように――ディスプレーをお願いします。これは私が横浜へ行ったときにいただいてきたパンフレットでありますけれども、全国同じようなパンフレットが配られてございます。これは入場無料でございますので、申込方法については広報があろうかと思いますので、これについても小学生、中学生ができましたら観劇できるように、富士見中学校ですとか近い中学校、小学校もございますから、授業時間になるかもわかりませんが、ぜひとも若い子どもたちにもこの「めぐみへの誓い―奪還―」の上演演劇を見ていただければと思いますので、よろしく取り組みをいただきたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。