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■等々力緑地の魅力を高める為に釣池の早急な改善を!
 等々力緑地は昭和16年に都市計画され昭和32年度から用地買収がはじめられ昭和37年度からは施設整備が進められてきています。都市計画決定面積は56・4haで昭和40年にはテニスコートの供用が始まりました。私の子どもの頃の記憶では東横水郷と呼ばれていた釣池と大洋ホエールズ(現・横浜ベイスターズ)の練習場があった事が思い出されます。都市計画決定区域のうち13・5haには住宅・工業用地、企業のグラウンド等があり、事業化するには課題が多く、時間が必要となっています。
 残りの42・9haのうち36・6haが現在都市公園区域として市民の方々に親しまれています。残りの6・3haの区域には地下に下水処理施設を建設中でありますので、工事に支障を生じない区域を段階的に公園に編入し、公園を拡張する事になっています。
 現在陸上競技場や硬式野球場等の整備が進められていますが、その一方で改善が進まないのが昭和46年に供用開始された釣池です。釣池は砂利採取跡地に地下湧水と宮内堀が流れ込んだ池で、有料でへら鮒釣りに利用されています。また、この池はまき餌や周囲からの土砂の流入、落ち葉などが原因で約1万1200立方メートルの堆積物(ヘドロ)があると推定されています。またブルーギル、ミシシッピアカミミガメ、ウシガエルなどが確認されており、特定外来生物であるブルーギルについてはその駆除が課題となっています。
「溶存酸素濃度」は一年間を通して生物の生存に適した濃度でありますが、水温が高い季節に「におい」の問題や「アオコ」などの植物性プランクトンが発生しやすい水質であることが確認されています。またにごりの一因となる浮遊物が多いことも調査によって確認されています。これまでも水質改善に取組んではいますが水質の浄化には至っていません。抜本的な対策として堆積物の浚渫が必要となっております。浚渫については皇居の外堀や井之頭公園の池で成功した「かいぼり(水を抜いて池の底を天日干しにし、水質の浄化と外来魚の駆除)」を含め、様々な工法が考えられます。専門業者のノウハウを活用し、水質の改善を図り、レクリエーションとしての釣りを楽しむと共に親水空間として来園者に開放することでさらなる魅力と価値のある等々力緑地の核となる事を期待してやみません。