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■教職員の問題行動について
◎松原成文
  次の質問に移ります。教職員の問題行動についてであります。大変残念なことでありますけれども、近年教員の不祥事や、非違行為を行い、その責任を問われる事案が続いております。日本教職員組合――日教組の委員長が週刊誌で女性問題や組合費の私的流用を報じられ、社会的な責任を感じたということで先月辞任をしましたが、倫理性が高く問われる教職員団体のトップとしてあるまじき行為であり、子どもたちを導く教師の資格はなしと言うほかはありません。教師の職業倫理を確立し、教師像を問う機会とすべきと考えます。教育界全体から見れば一部の教員の行為にすぎないわけでありますけれども、それにより教員全体に対しての信頼性を著しく低下させることになりますし、学校に対する信頼は教員の姿によって培われているという部分も多くあるわけであります。教員の非違行為は、それまで築き上げてきた信頼を一瞬に覆すことになってしまいます。その責任の追及といたしまして、地方公務員法に規定された懲戒処分という形であらわれるわけでありますけれども、本市における近年の懲戒処分の事由別割合についてまずお伺いいたします。
◆教育次長(西義行)
 教職員の懲戒処分についての御質問でございますが、最近の5年間、平成24年度から本年12月1日現在までの教職員の懲戒処分は合計で17件で、事由別といたしましては、交通違反、交通事故に係る処分が5件、体罰に係る処分が1件、わいせつ行為等に係る処分が6件、その他、服務違反等に係る処分が5件となっております。以上でございます。
◎松原成文
   懲戒処分の内容でありますけれども、免職、停職、減給、戒告の4種類がありますけれども、その割合についてもお伺いをいたします。
◆教育次長(西義行)
 教職員の懲戒処分についての御質問でございますが、平成24年度から本年12月1日現在までの懲戒処分17件のうち、免職は5人、停職は7人、減給は4人、戒告は1人となっております。以上でございます。
◎松原成文
  ありがとうございます。懲戒処分に至らなかった例もあると思います。すなわち訓告ということでありますけれども、この訓告についての事由、割合、件数についてお伺いいたします。
◆教育次長(西義行)
 教職員の訓告等についての御質問でございますが、懲戒処分に至らない措置といたしましては、文書訓告、文書注意、口頭注意がございまして、平成24年度から本年12月1日現在までの文書訓告等は合計で39件、64人で、事由別といたしましては、交通違反、交通事故に係るものが16件、16人、体罰に係るものが7件、7人、個人情報の不適切な取り扱いに係るものが1件、1人、その他、服務違反等に係るものが4件、24人、管理監督責任が11件、16人となっております。また、措置別といたしましては、文書訓告18人、文書注意26人、口頭注意20人となっております。以上でございます。
◎松原成文
  保護者から教員の問題行動の情報や相談等が寄せられた場合、教育委員会及び管理職である各学校の校長先生というのはどのような対応をとられるのか、お伺いいたします。
◆教育次長(西義行)
 教員の問題行動への対応についての御質問でございますが、教員にかかわる相談や情報が学校に寄せられた場合には、校長は当該教員や関係者から事実や経緯等の確認を行い、問題となる事実が確認できた場合には教育委員会へ報告することとなっております。また、教育委員会へ直接情報が寄せられた場合には、校長に対してその情報を提供し、校長は同様の確認を行った上で報告をすることとなっております。確認した事実に応じて、校長と教育委員会は連携を図りながら、当該教員に対し必要な指導等を行って問題解決に努めております。また、懲戒処分等に該当するような行為があった場合には、教育委員会において関係者から事実確認を行った上で、教育委員会処分量定の標準等に基づき、過去の類似事案や他都市の類似事案等も勘案し、厳正に対処しているところでございます。以上でございます。
◎松原成文
  ありがとうございました。それでは、一つの事例についてお伺いいたします。本年4月、教育委員会宛てに、これは匿名ではありますけれども、一通の情報が寄せられたと思います。市内の公立学校の教師に関してであります。その内容でありますけれども、去年の夏、教育委員会と校長へ手紙を出しました、出会い系サイトを利用している教師がおり、プロフィールや写真を不特定多数の女性にメール配信している、4月で異動するかと思ったら、異動することなく、学校にいるというものでした。これは事実でしょうか、お伺いいたします。また、私宛てでありますけれども、本年9月にメールがありました。その男性教諭は授業中であろうと出会い系サイトを見ている、校長や教育委員会にも伝えたが、取り合ってくれない、短パン、Tシャツといった姿で授業をしている、このような教員を異動させず見逃している教育委員会、校長が許せないというような内容でありました。これは事実でありましょうか、お伺いをいたします。また、時系列に沿って教育委員会及び校長がとった対応について伺います。対応に問題はなかったかもお伺いいたします。
◆教育次長(西義行)
 教員の問題行動への対応についての御質問でございますが、初めに、匿名の手紙が学校及び教育委員会に送付され、当該サイトに登録していた教員が過去にいたことにつきましては、御指摘のとおりでございます。しかしながら、写真等を不特定多数の女性にメールで配信したことや、勤務時間中にサイトを利用していたことはございませんでした。なお、Tシャツ姿等で授業をしていたことがあった点につきましては、授業内容や指導の都合上から、動きやすい服装で勤務していたものでございます。  次に、対応経過でございますが、男性教諭がサイトを利用しているとの手紙が昨年6月に校長に送付されましたが、同教諭はこれを否定いたしました。翌月に教育委員会にも同内容の手紙が送付されたため、教育委員会が校長に指示し再度確認したところ、同教諭がサイトの利用を認めたため、退会等について校長が指導いたしました。しかしながら、退会手続が遅延していたため、昨年10月に校長と教育委員会が改めて厳しく指導し、退会を完了させました。本年4月に入り、同内容の手紙が再度教育委員会に送付されたため、校長と教育委員会がサイトの再利用について同教諭に問いただし、再利用していないことを確認いたしました。その後、本年9月に議員から本件に関する確認依頼があったため、教育委員会が同教諭から再利用のないことを改めて確認したところでございます。同教諭はサイトの利用は認めたものの、勤務時間中の利用については一貫して否定しており、利用内容も懲戒処分等に該当するようなものに至っていないと判断いたしました。しかしながら、勤務時間中はもとより、私生活においても高い規範意識が求められる教育公務員として、常に自覚を持って行動するよう、教育委員会から同教諭に対して厳重に注意を行ったところでございます。以上でございます。
◎松原成文
  教育次長のほうから、最後に、厳重に注意を行ったということでありますけれども、その厳重に注意を行ったという内容についてお伺いいたします。また、その根拠理由は何なのか、教育長にお伺いいたします。
◆教育長(渡邊直美)
 教職員の問題行動についての御質問でございますが、同教諭に対しましては、法令に触れるか否かにかかわらず、教員にはしかるべき行動規範があるものであって、児童生徒に対して身をもって範を示すべきみずからの立場を自覚し、勤務時間の内外を問わず、常に適切な行動を心がけなければならないことを区教育担当課長及び教職員課服務担当課長から厳重に注意を行ったところでございます。以上でございます。
◎松原成文
  教育委員会処分量定の標準に沿って処分されたと思うんですが、その処分の内容なんですけれども、文書訓告なのか、文書注意なのか、口頭注意なのか、それをお伺いしているのであります。
◆教育長(渡邊直美)
 教職員の問題行動についての御質問でございますが、この教諭に対しましては、今お話がございました文書訓告、口頭注意、また、文書注意等に該当するものではございませんでしたので、教育委員会から先ほど申し上げましたような形で厳重に注意を行ったということでございます。以上でございます。
◎松原成文
  それで一般市民の方が納得するか、口頭でも注意しない、文書でもない、厳重に注意したということが私にはよく理解できないのでありますけれども、いずれにしても、こういった大変な事件がありまして、例えば平成25年度につきましては、その他の処分ということでありますけれども、11人でありました。平成26年度は10人、平成27年度は19人、そして、ことし平成28年度の12月1日現在で15人、この方たちが文書訓告・注意、口頭注意を受けているわけですね。大体横ばいで、改善がされているというふうには到底思えないのであります。事件があるたびに不祥事の防止ですとか信頼回復、厳重な処分、一層の綱紀粛正というようなことを言われているわけでありますけれども、それが実際に見てみると横ばいで、なかなか減っていないというのが状況であります。私は総合教育会議等々でしっかりと、座長である市長がこういった教員の不祥事問題に今後どのように対応していくんだ、どのように減らしていくんだ、ゼロに近くしていくんだということを皆さんと意見交換をしていただきたいというふうに要望させていただきます。よろしくお願いいたします。