議会リポートに戻る
■学校敷地の飛び地について
◆松原成文
 本市では、殿町小学校、久地小学校、向丘小学校、下平間小学校、向丘中学校に飛び地がありまして、ここは校庭やプール、菜園など敷地規模や形状によって利用がされているということで、教育活動に生かされているということはわかりました。そこでお伺いしますけれども、平成6年11月17日、市立真福寺小学校へ学校用地を目的に寄附がありました。寄附物件は、土地6,308.61平方メートル、約1,911坪であります。価格は5億9,900万円、寄附の経緯は相続が発生したためであり、かねてから市の教育に熱心で、関心を持たれていた方が土地の一部を近接する真福寺小学校の学校用地として、体験学習用に利用してほしいという趣旨で寄附をされたものでありますけれども、これに間違いがないかお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、麻生区の真福寺小学校の学校園用地につきましては、平成6年に自然環境豊かな土地を同小学校の教育活動に生かす趣旨で寄附の申し出を受け、受納したものでございます。以上でございます。
◆松原成文
 この学校園計画では、真福寺小学校専用の学校園として活用する、そして自然に触れさせる体験学習の場として自然を残した状態において整備を図る、それから、安全対策として外の枠等の設備、散策道の整備等を順次行っていただきたいというような計画でありました。寄附後20年が経過しておりますけれども、これらの計画は実施ができているのかお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、御寄附いただいた真福寺小学校の学校園予定地につきましては、市の北西部に広がる丘陵地帯の面影を残し、自生する多くの樹木を利用して、将来的には自分たちが住む地域の本来の姿を観察できるよう、できる限り自然に近い形で学習活動に生かすことが望ましいと考えております。一方で、当該用地にはその特徴である傾斜地を含むことなどから、児童が安全に活動するためには一定の整備も必要な状況でございますので、現状といたしましては、適宜、樹木の伐採や倒木の撤去など、事故防止と環境保護の観点から維持管理に努めているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 寄附された方の要望が3点あったんですけれども、これが今できていないということは明確には言いませんでしたけれども、できていないと思うんです。まさにこれは職務怠慢であると指摘せざるを得ません。教育委員会として、御寄附をいただいた家族に対し、これまでの経緯と現状について報告すべきではないでしょうか伺います。当初の寄附者との計画を推進するのか、また改めて新たな計画を策定するのか、今後の方向性について伺います。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、真福寺小学校の学校園用地につきましては、例年、樹木の伐採等の維持管理に当たり、御親族から要望等を伺う機会もございまして、現状については一定の御理解をいただいているものと考えております。学校園としての利用に関しましては、計画に基づき、できる限り児童の学習活動に資する方向で取り組みを進めてまいりたいと存じますが、自生する樹木が数多くあるなど、残された貴重な自然でございますので、より広い観点から、その保護と活用の方法を検討する必要もあるものと考えております。以上でございます。
◆松原成文
 改めて教育長にお伺いいたします。教育的な利用価値等を勘案した取得の要否を検討した上で、真福寺小学校の学校園用地をこの小学校の教育活動に生かす趣旨で寄附を受けて、受納したということでありますけれども、それでは、これまでの同学校園用地の整備状況はどのような状況なのか、改めてお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、真福寺小学校の学校園用地の整備状況といたしましては、地域に残された貴重な緑地の保全について取り組みを進めているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 そうすると、当初寄附者が求めた3点については何割程度達成できているんですか。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、これまで当該用地を利用しての活動につきましては、具体的な学習活動としての活用実績は生じていない状況でございます。以上でございます。
◆松原成文
 改めてもう一度お伺いします。同学校用地の教育活動についても、教育活動をするために御寄附をいただいたわけでありますけれども、教育的活動の内容及び実績について改めてお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、ただいま御答弁申し上げましたように、これまで当該用地を利用しての活動につきましては十分な活動実績が生じていない状況でございます。以上でございます。
◆松原成文
 わかりました。20年間そのままというようなことだと思うのでありますけれども、教育委員会や歴代の校長先生及び学校関係者は、20年間、塩漬けの状態にしていたことについてどのように受けとめられているのかお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、教育委員会といたしましては、御寄附の趣旨を踏まえますと、児童の学習活動における活用について、これまでの間に検討を進める必要があったものと考えております。今後は、残された自然を生かしながら、学校と一体となりまして、その活用の促進に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 わかりました。先ほど保護と活用の方法を広い観点から検討するということでありましたけれども、広い観点ということについては具体的にどういうことでありましょうか、お伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  学校用地についての御質問でございますが、当該用地につきましては、取得当時に比べますと、宅地化が進む現在におきましては、残された大変貴重な自然環境であると認識をしているところでございます。したがいまして、当初の計画に基づきまして、いわゆる学校園という概念のみにとらわれることなく、児童はもとより、地域の方々にとっても貴重な財産であるという認識が必要だと考えておりますので、新たな活用方法を検討してまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 ありがとうございました。約1,911坪、6億円の物件の寄附をいただいて、20年間そのままということは、教育委員会としてはもう少し何か努力していかなければいけないのかなと思います。今、教育長さんも今後しっかりやっていくということでございますので、期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。以上で終わります。