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■食物アレルギー事故防止の取り組みについて
◆松原成文
 最初に、食物アレルギー事故防止の取り組みについてでありますけれども、 これは午前中でも何人かの皆さんが質問されておりましたので、重複しないようにさせていただきたいと思います。先ほど調布市立の小学校での死亡事故のお話もございました。この学校では事故の3カ月前に別の児童が食物アレルギーを起こし、その後、教職員に向けて研修を実施しているわけです。何度も実施しているわけでありますけれども、こういった事故が起こってしまったということで、そのときの教訓が実は生かされていなかったということで大変悔やまれるわけでございます。文部科学省の調査によりますと、全国の児童生徒の2.6%に食物アレルギーがあるということでございまして、ほぼクラスに1人の割合であるというようなことも発表されておりますけれども、本市における児童生徒のアレルギー疾患の実態について教育長にお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  本市における児童生徒の食物アレルギーの実態についての御質問でございますが、平成24年10月1日現在、各学校からの報告によりますと、市立小学校、中学校、高等学校において食物アレルギーがある児童生徒数は10万3,279人のうち603人、割合は0.58%となっております。その内訳は、小学校7万334人のうち547人、中学校2万8,184人のうち28人、高等学校4,761人のうち28人となっております。以上でございます。
◆松原成文
 強いアレルギー反応の結果生じるアナフィラキシーショックを起こした場合、先ほども話がありましたけれども、緊急用自己注射薬「エピペン」が使用されるということでありますけれども、エピペンを携帯の児童生徒並びに内服薬を処方されている児童生徒数についてお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  エピペンを携帯している児童生徒並びに内服薬を処方されている児童生徒数についての御質問でございますが、川崎市立学校におけるアドレナリン自己注射薬「エピペン」が処方されている児童生徒数は、本年6月現在では69校120名となっております。その内訳は、小学校56校99人、中学校12校19人、高等学校1校2人、特別支援学校には在籍していない状況でございます。また、内服薬を処方されている児童生徒数につきましては、各学校が保護者からの面談や生活管理指導表により把握し、個人情報として適切に扱い、健康管理に努めているところでございます。教育委員会といたしましては、不測の事態に備えて、学校においては全教職員が対応できる必要があること、関係局と連携を図るために情報の共有が必要なことから、アドレナリン自己注射薬「エピペン」が処方されている児童生徒数の把握に努めているところでございます。今後も学校から把握する必要な情報を検討し、適切に対応してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆松原成文
 全教職員に対しエピペン使用についての実技研修を実施し、万が一の際も的確な対応ができるよう備えるべきと考えますが、各学校の状況について改めてお伺いいたします。
◎教育長(渡邊直美)
  各学校におけるアドレナリン自己注射薬「エピペン」の実技研修の状況についての御質問でございますが、各学校におきましては、参加者が研修した内容の伝達、学校医等を講師に招いての研修、独立行政法人日本スポーツ振興センター等が作成したDVDの活用、アドレナリン自己注射薬「エピペン」トレーナーによる実技などの校内研修を実施し、全教職員が誰でも緊急時に対応ができる体制づくりに取り組んでおります。教育委員会といたしましては、今後も各学校が校内研修を実施する際には、アドレナリン自己注射薬「エピペン」トレーナーの貸し出しに関する情報や研修資料等を提供してまいります。さらに、前期終了をめどに各学校の実施状況を把握してまいります。今後も校内研修の充実を図り、教職員一人一人がアレルギーに関する正しい知識を身につけ、緊急時にアドレナリン自己注射薬「エピペン」を打つ等の適切な対応ができるよう取り組んでまいります。以上でございます。
◆松原成文
 通告はしておりませんけれども、その研修の対象者には教育長も当てはまっておるんでしょうかお聞きします。
◎教育長(渡邊直美)
  アレルギー疾患に係る研修についての御質問でございますが、私自身が学校におりましたときには、このアドレナリン自己注射薬「エピペン」は5年ぐらい前から児童生徒が所持するようになってきたということでございますので、実際にその状況にはございませんでしたけれども、今日教職員にも研修を行うような状況でもございますし、私自身、アドレナリン自己注射薬「エピペン」の実技等も承知しているということは大変重要だと思っておりますので、専門家からその実技等の指導は受けているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 よろしくお願いいたします。これまで学校現場のアレルギー対策は給食の場面が注目されていたわけでありますけれども、修学旅行ですとか調理実習、あるいはまた体験学習でもこれは起こり得るわけでありますから、日ごろから予期せぬ事態に備えておくことが非常に重要であります。教育長もこれから積極的に研修に努めるということでございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。ありがとうございます。