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■朝鮮学校の補助金について
◆松原成文
4款1項1目こども青少年総務費について伺います。本市では、川崎市朝鮮学校整備等補助金交付要綱、あるいはまた、川崎市朝鮮学校児童等保護者補助金交付要綱及び川崎市朝鮮学校研修費補助金交付要綱に従って補助金が交付されています。昨年度の交付実績を拝見したところ、川崎市朝鮮学校研修費補助金及び学校法人神奈川朝鮮学園補助金として合計で179万9,000円が交付されておりますが、本市の交付要綱には学校法人神奈川朝鮮学園補助金交付要綱は存在するのか伺います。また、一昨年度までは研修費補助金の交付が単独で支出計上されておりましたけれども、今回一緒にされてしまったということでありますけれども、これについてもお伺いをいたします。
◎こども本部長(近藤義晴)
  朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、初めに、学校法人神奈川朝鮮学園補助金は予算上の名称であり、その交付の根拠となる要綱は、学校法人神奈川朝鮮学園補助金交付要綱という名称ではなく、川崎市朝鮮学校整備等補助金交付要綱でございます。今後につきましては、よりわかりやすい表記となるよう予算上の名称も要綱上の名称と合わせてまいりたいと存じます。次に、平成22年度の川崎市一般会計歳入歳出決算事項別明細書の記載内容につきましては、川崎市朝鮮学校研修費補助金及び学校法人神奈川朝鮮学園補助金を予算上一つのくくりの中で交付していることから、あわせて記載したものでございます。以上でございます。
◆松原成文
要綱にない名称で補助金を交付しているという神経が理解できません。何を考えているのか、おかしいなと思います。また、交付要綱にあるにもかかわらず、要綱が全く異なるものを一くくりとして、その中で交付をしているということについても理解ができません。  川崎市朝鮮学校児童等保護者補助金につきまして伺いますけれども、要綱では、その目的として、朝鮮学校に在籍する児童生徒等の保護者に対し、授業料の一部を補助するとなっていますけれども、本市の朝鮮学校の授業料は月額幾らなのか伺います。また、授業料の一部を補助するということになっておりますけれども、一部とは幾らなのか伺います。
◎こども本部長(近藤義晴)
 朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、本市の朝鮮学校には幼稚部と初級部があり、幼稚部の授業料は月額1万1,000円で、初級部の授業料は月額9,000円でございます。これらの授業料につきましては、本市といたしましては、保護者の学費負担の軽減を図るため、その一部を補助させていただいているものでございます。以上でございます。
◆松原成文
 こども本部長、だから、その一部はお幾らですかということをお聞きしているんです。一部とはお幾らですか。
◎こども本部長(近藤義晴)
  金額の一部というふうに考えております。以上でございます。
◆松原成文
 参考までに伺いますけれども、本市に位置する朝鮮学校に交付された補助金の合計金額はこれまで幾らぐらいになるのか伺います。また、交付金の中で最高額は幾らぐらいなのか、上位3件ぐらいの交付額等々、その内容について伺います。あわせて、交付に対する見解も伺います。また、補助金交付については、朝鮮学校で行われている教育内容は判断基準になるのか伺います。また、教育内容について知り得ていることがあればお伺いをいたします。
◎こども本部長(近藤義晴)
  こども本部長 朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、これまで本市内の朝鮮学校及びその在籍する児童等の保護者に対し交付した補助金額は、朝鮮学校整備等補助金が昭和55年からの31年間で約8,400万円、朝鮮学校児童等保護者補助金が平成元年からの22年間で約2億3,000万円、朝鮮学校研修費補助金が平成10年からの13年間で約500万円ございます。また、このほかに、過去においては校舎や体育館等の建設費につきましても補助を行ってきております。  次に、その中で交付額がより高額となる上位3件は、昭和58年度の南武朝鮮初級学校校舎建設費補助金の2億500万円と昭和63年度の川崎朝鮮初中級学校体育館建設費補助金の1億3,000万円と平成元年の川崎朝鮮初中級学校校庭整備費及び外構工事費補助金の2,000万円でございます。これらの補助金の交付につきましては、それぞれの時代において、国内外の社会情勢や本市の財政状況等を加味し、判断がなされてきたものと考えております。本市における各朝鮮学校補助金の交付におきましては、朝鮮学校整備等補助金については施設設備等の整備内容を、朝鮮学校児童等保護者補助金については保護者の授業料の納入状況等を、朝鮮学校研修費補助金については教職員の研修受講内容等を精査し、それ以外の教育内容については審査の対象としておりません。なお、朝鮮学校等各種学校の認可庁である神奈川県が、昨年度、朝鮮学校の任意の協力を得て実施した教育内容の確認結果につきましては、県からの聞き取りにより把握を行っているところでございます。以上でございます。
◆松原成文
 御答弁では、それ以外の教育内容については審査の対象としておりませんという答弁でございましたけれども、それ以外が重要なんですよ。私は調査すべきであると思います。補助金の交付に当たっては、朝鮮学校の財政状況や決算状況を確認することが必要と考えますが、確認されているのか伺います。また、それらの内容をどのように評価されているのか伺います。あわせて、財政状況を確認する必要性についての見解も伺います。
◎こども本部長(近藤義晴)
  朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、各朝鮮学校の会計状況につきましては、各種学校の認可庁であり、経常費補助金を支出している神奈川県が定期的に確認と検査を行っております。なお、その結果といたしましては、県より、おおむね学校法人会計基準に準拠した処理がなされ、教育目的外の支出も認められなかったと伺っております。本市といたしましては、市が交付する補助金の執行状況について確認を行っているところでございますが、今後も神奈川県と連携を図りながら情報共有に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。
◆松原成文
 確認していなかったということだと思います。外国人である在日朝鮮人の方がその民族の言葉や歴史を学ぶのは当然であり、教育支援も差別すべきことではないという御意見も理解はいたします。日本の教育は、民主主義と人権尊重を掲げています。一方、北朝鮮は、民主主義を否定し、人権問題の解決に取り組んではおりません。その教育課程を日本に持ち込むのは好ましくないと思いますけれども、見解を伺います。
◎こども本部長(近藤義晴)
  朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、現代の日本社会におきまして、民主主義と人権の尊重は大変重要なことであり、次代を担う子どもの健全育成を図る観点からも、そのことは尊重されるべきものと考えております。本市内の朝鮮学校につきましても、昨年度、神奈川県が行った教育内容の確認結果の聞き取りによりますと、北朝鮮の対応を肯定するような教育を行っている事実は認められなかったと伺っております。以上でございます。
◆松原成文
 ありがとうございます。今の答弁は非常に重要でありまして、北朝鮮の対応を肯定するような教育を行っていないという事実を認めてきたということでございますけれども、本市内の朝鮮学校について、昨年度神奈川県が行った教育内容の確認結果の聞き取り調査をしたということでございますので、これについては資料を要求いたしますので御提出をお願いいたします。  在日朝鮮人の子どもたちは日本で生きる子どもたちであり、そのためにも、日本の制度を理解し尊重する教育が望まれ、日本の制度を否定し、敵対する教育では困ると考えますけれども、見解を伺います。
◎こども本部長(近藤義晴)
  朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、在日韓国・朝鮮籍の子どもたちに限らず、日本の未来を担う子どもたちには、日本の制度をよく理解し、尊重できる大人に育っていただくことが必要であると考えております。朝鮮学校におきましても、日本で生まれ育ち、日本の社会で生きていく子どもとして、地域社会等に貢献する人材の育成を図っていると神奈川県より伺っております。以上でございます。
◆松原成文
 ありがとうございました。北朝鮮には主体思想なるものがありますけれども、主体思想に従うのであれば、北朝鮮学校は在日同胞の資金で主体的に維持されるべきで、朝鮮学校の資金不足は在日同胞の多くが学校の維持を必ずしも望んではいないという現実を反映しているのではないかと思いますけれども、見解を伺います。
◎こども本部長(近藤義晴)
  朝鮮学校補助金についての御質問でございますが、本市内の朝鮮学校の運営に当たり、在籍する児童等の保護者以外のそのほかの在日韓国・朝鮮籍の方々が学校の維持を望んでいるか、望んでいないかまでは把握できておりません。以上でございます
◆松原成文
 やはり補助金を交付する以上は、そういった父母との懇談会ですとか、そういうものを開いていただいて、現場に出て行って、実際自分の目で確かめるということが私は非常に重要であると思います。先ほど補助金の一部をということでございましたけれども、授業料9,000円の一部ということで、川崎市は6,000円出しているんです。9,000円の6,000円が私は一部とは思えませんで、はっきりと3分の2と明記すればいいのかなと思います。以上です。ありがとうございました。