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■2学期制について

◆松原成文
 平成16年6月議会にて2学期制につい て質問をいたしました。当時の教育長でありますけれども、小学校では約10時間程度、中 学校、高校では約20時間程度の学習の時間が増加されると見込みますということでござい ましたが、2学期制の余剰の時間については、総合的な学習、調べ学習、あるいは体験活 動、一人一人の学力を高める学習、心を育てる読書活動など、ゆとりある指導を計画する というような答弁をいただいたところでございますけれども、この答弁を踏まえた上で、 これまでの2学期制の評価について教育長にお伺いいたします。
 



◎教育長 金井則夫
 2学期制の評価についての御質問でございますが、本市におきまし ては、長期休業の日数を弾力的に学校が決められるため授業日数を確保しやすくなったこ と、長期休業の開始や終了を学校独自で決められるため学校行事の組み方に創意工夫を加 えることができるようになったことなどが挙げられております。例えば、小学校では児童 の負担を軽減するために年間授業日数をふやすことで1日の授業時間を6時間から5時間 に減らしたり、中学校では体育祭を夏の暑い時期から春先に移行したりするなど、児童生 徒の実態に即した特色ある教育課程編成が可能となっております。また、今年度、普通教 室冷房化が実現したことにより、夏の暑い時期に授業が効率的に実施できるなど、2学期 制のメリットである弾力的な運用がしやすくなっております。今後も特色ある学校づくり をより一層推進できるように支援してまいりたいと存じます。以上でございます。



◆松原成文
 本市では、小中学校ともに100%2学期制実施をしておりますけれど も、全国、そしてまた、神奈川県の実施状況について伺います。
 


◎教育長 金井則夫
 2学期制の実施状況についての御質問でございますが、昨年度の状 況といたしましては、全国では、小学校が21.8%、中学校が23.0%となっており、県下で は、小学校が71.7%、中学校が73.1%になっているところでございます。以上でございま す。



◆松原成文
お隣の横浜では、2学期制から3学期制へ戻るような学校もふえてい ると聞いておりますけれども、そういった戻る要因がわかれば教えていただきたいと思います。
 


◎教育長 金井則夫
 横浜市の実施状況についての御質問でございますが、今年度は491 校中11校が2学期制から3学期制に変更したと伺っておりますが、その要因といたしまし ては、例えば学期の区切りがわかりやすい、また、児童生徒が休業前に通知表を受け取る ことにより学期の終わりを意識しやすいという話を伺っております。本市といたしまして は、長期休業の日数を弾力的に学校が独自に決めることができるという特色を生かしなが ら、授業日数を確保し、学期中に長期休業が入ることで休業中は一人一人が学びの連続性 を生かした学習の課題に取り組むなど、今まで積み重ねた2学期制のメリットを最大限生 かすことにより、特色ある学校づくりを推進してまいりたいと存じます。以上でございま す。



◆松原成文
ありがとうございます。あと、保護者の方ですとか校長先生、あるい はまた、各教員の方、この2学期制についてどのように評価されていると思うかお伺いいたします。
 


◎教育長 金井則夫
 保護者、校長、教員の2学期制に対する評価についての御質問でございますが、 校長の評価といたしましては、長期休業の期間を学校裁量で設定できること から、弾力的に教育課程を編成することができ、学校の特色を出しやすくなったことなど が挙げられております。保護者や児童生徒からは、例えば定期テストの回数が減り、評価、 評定の機会が減ったことへの不安の声もありましたが、長いスパンで児童生徒を指導し、 多面的な評価、評定が可能となることから、2学期制の趣旨につきましては十分に理解を 得られていると考えております。教員からは、7月や12月の成績処理に追われていた時期 に授業研究会など教員の資質向上のための研修の機会を持つことができる、子どもと触れ 合う時間を確保することができると聞いております。特に本市におきましては、学校行事 を柔軟に設定できたり工夫できたりするという点では、保護者からも学校運営に対して御 理解いただけているものと受けとめております。以上でございます。



◆松原成文
本市ではこれから第3期のかわさき教育プランを作成するわけでござ いますけれども、2学期制についてどのような検証が行われて、この教育プランに組み込 む予定があるのかお伺いいたします。
 


◎教育長 金井則夫
 第3期教育プランの策定に当たり2学期制の検証についての御質問でございますが、 教育プランでは、各学校や地域の自主性、自律性の促進を施策の方向性 として掲げており、2学期制はこの方向に即した取り組みであると考えております。した がいまして、第3期教育プランの策定に当たりましても、教育課程編成における創意工夫 を可能にし、柔軟な学校運営を保障する現行の体制を継続してまいりたいと考えておりま す。以上でございます。



◆松原成文
ありがとうございます。